会社のVBAおじさんを説得できたので共有する

SEにとっての大敵、VBAおじさん。何をやるにもVBAを使い、今日も会社を混乱させている。
私が勤務する会社にもVBAおじさんはいるのですが、なんとかVBAを辞めさせることができたので紹介します。
VBAおじさんのこれまで
私が勤務している会社のVBAおじさんはざっくりこんなかんじです。
- 自称ITできる人(zipファイルを知らない)
- なんでもかんでもVBA。Excelをデータベースのように扱い、20くらいのExcelファイルをVBAで処理する
- PythonやJavaをVBAのようなものだと思っている
- 文系
- 頑固
- 60代前半
だいたいのVBAおじさんはこんな人ではないでしょうか。
一番の難所は頑固なところです。「そうゆうのはPythonで作ると良いですよ」と言っても「これでいいんだよ(怒」といった具合です。自分ができないことを指摘されるとキレるんですよね…
効果があったこと
ではVBAおじさんにやってみて効果のあったことを紹介します。
VBAの出番を無くす
VBAおじさんはVBAしか使えない一方、私はMySQL、HTML、Python、Java等をある程度は扱えます。
そこで、これまでVBAで作っていたものを、データベース主軸で作ったり、webアプリ化したりして、他の社員から高い評価をもらいます。そこで社員一同はこう思います。「VBAもういらねぇ」。
そして、これまで仕方なく使っていたVBAは不要となり、VBAおじさんの出番はなくなります。そしてVBAおじさんの仕事がなくなります。
VBAを駆逐することを言語化

VBAは今後廃止していきたいと思っているエンジニアも多いはず。しかし、VBAおじさんはなかなか言うことを聞いてくれません。ここで文系と理系のすれ違いが発生しています。
VBAおじさんは基本文系です。そして、文系の人の特徴は概念より先に言葉から覚える人が多いです(私の周りでは)。
例えば、理系の人は数学で、2つの式からxの値やyの値を求めたりした後に、「これを連立方程式って言うんだ~」と覚えます。一方、文系の人は「連立方程式」という言葉を覚えてからxやyの値を求めます。理系と文系にはこのような違いがあるのです(多分)。
以上を踏まえると、「VBAは不安定だし将来性もないから廃止すべきだ」と言っても、文系のVBAおじさんに響かない理由が分かるかと思います。
そこで、「VBAを廃止していく行為」に名前を付けます。仮に「VBAデトックス」としましょう。
「部長!今はVBAデトックスというのがトレンドなんですよ!」と言うとあら不思議、こっちの話を聞いてくれるようになります。あとは理由を説明するだけです。
開発環境だけ与える

VBAを辞めさせることだけが目的であれば、前項で終了ですが、新しい言語に移ってほしいのであれば、開発環境のセットアップだけ行いましょう。
VBAおじさんは教えてもらうのが嫌いです。しかし、Eclipseをインストールしてデバッグ環境を構成するのはハードルが高いです。
そこで、ハードルの高い開発環境をつくる部分のみを「開発環境作っときますよ!」と言ってセットしておきます。あとは放置です。
VBAおじさんは、VBAは扱えるのですからプログラミングの基本はできているはずです。あとは本とかネットで勉強させておけば大丈夫です。
会社のVBAおじさんの現在
私が勤めている会社のVBAおじさんは現在、Pythonを勉強中です。そして、分からないところは私が教えています。40歳上の人に仕事を教えるというカオスな状況になってしまいましたが、平穏な日々を送っています。
本記事によって皆様の近くのVBAおじさんが、改心するきっかけになっていただけたら幸いです。