雑記

今のネット社会は思い描いた未来なのに 昔のネットを良く思うのは何故なのか

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皆さんがインターネットを使い始めたのはいつ頃ですか。2ch全盛期、ニコニコ黎明期、またパソコン通信の人もいればスマホが普及してからの人もいるでしょう。

私がネットの世界に飛び込んだのはニコニコ黎明期の2007年頃ですが、その頃はまだインターネットを使っている人は少数派でした。

まだインターネットがあまり普及していなかった頃にネットを初めた人は誰しも「みんながネットを使って繋がる世界」を夢見たはずです。

今では、誰もがネットで繋がるようになりました。誰とでもSNSで意見交換したり、ゲームをしたり、ビデオ通話が可能です。

では、その夢が現実になった今、なぜ昔のネットの世界を良く思ってしまうのでしょうか。

今のネットは息苦しい

昔のネットを思い出してみると、今のように「炎上」することはあまりありませんでした。私の記憶では、学生がバイト中に冷蔵庫に入ったのをmixiにあげていたことくらいです。

ちょっとした悪ふざけも、多少のマナー違反も、それに突っ込む人はいませんでした。また、当時は炎上自体を面白半分でイジっていたように思います。

それが今はどうでしょう。自転車が右側通行していただけでも炎上の対象になってしまいます。ましてやルールを守っているのに、法律を知らない人が「ルール違反だ」と言い張り炎上させています。

最近では、荷物を見るために軽トラの後ろに乗っている人が、ネットで批判されていたこともありました。道路交通法では、見張りのためならば違反ではありません。

こういったルールを知らない人たちによる炎上は日々行われています。

ネットを使うハードルが下がってしまった

私が子供の頃は、インターネットを使うには、フロッピーを何回も入れ替えながらパソコンにOSをインストールして、電話回線を繋いで、アドレスと電話番号を入力して…といった具合で、ある程度機械に強い人でないとネットへ接続することはできませんでした。

それが、今ではスマホを契約すれば誰でも使えてしまいます。文字の入力さえも不要です。

このように、現代では誰でもインターネットを使えてしまうのです。

似たもの同士の集まりだった

ある程度機械に強い人しかインターネットを使えなかったということは、その人たちしかインターネットにいなかったということです。つまり、似たもの同士しかネットには生息していなかったと言えます。

似たもの同士では言い合いや争いは起きづらいです。現代の老若男女多種多様な人が意見を交わし合うネットとは違い、機械に強く他人への関心が低いオタクしかいなかったネットでは争いは起きづらかったと言えるでしょう。

ネットとリアルは別物だった

昔のネットは、リアルとは違うものと言う認識でした。例えネットで悪ふざけをしても、それはネットだけの話でした。

しかし、ネットとリアルが繋がってしまった現代では、ネットでやったことはリアルでも評価されてしまいます。

2000年頃にネットで誰かに悪口を言ったとしても、それはネットだけの話。リアルに戻れば悪口を言った側も言われた側も存在が無かったことになります。

では現代ではどうでしょう。ネットで言った悪口はその人の評価に繋がってしまいます。しかも匿名性の低いプラットフォームの場合学校や会社にバレてしまう可能性だってあります。

これが昔であれば「ネットで悪ふざけしたんだね」で終わりますが、現代では「お前こんな人間だったのか」と評価されてしまいます。

ネットとリアルの壁は、完全に破壊されてしまったのです。

未来への憧れがあった

私が初めてニコニコ動画を見たとき、それは物凄い衝撃を受けました。

どこかの知らない人が動画を作り、世界に発信し、コメントを交わす。テレビに映る遠い世界とは違い、ブラウン管に映る身近で自由な世界に未来を感じました。

その頃は、世界中の人がネットを使い、自由にコンテンツを発信する世界に憧れ、ワクワクしていました。

では、それが現実となった現代はどうでしょう。世界中の人がコンテンツを発信した結果、生まれたのは争いだけでした。そして我々は「こんなもんか」と思い、「これだったら昔のほうが良かった」と言い始めます。

そして、未来への憧れはなくなっていったのです。

企業の介入が少なかった

2000年代、インターネットで調べ物をすると、どこかの誰かが書いた個人ブログで溢れていました。SNSを覗けば、写りの悪いランチの写真を載せている人ばかりです。

では現代ではどうでしょう。

困りごとを検索すれば自社商品への誘導を目的とした記事で溢れ、SNSを覗けば企業のPRやアフィリエイト稼ぎのアカウントで一杯です。おまけに邪魔くさい広告まみれ。

昔のような個人間の情報交換の場であった頃とは違い、現代ではネットが金稼ぎの手段になってしまったのです。(昔からアフィリエイトはあったけど、小遣い稼ぎ程度だった)

人々は分かり合えなかった

誰もがインターネットを使うようになった現代、争いや炎上が日々起きるようになりました。私はこれを「人々は分かり合えない生き物だったことの証明」だと思っています。

元々人間は分かり合えない生き物でした。しかしながら、昔のネットは分かり合える者同士の溜まり場でした。同じサークルだった訳です。それがスマートフォンの登場により、そのサークルに多種多様な人間が入ってきました。結果、意見の食い違いが発生したのです。

これからのネットに期待すること

昔のように争いが無く平和なネットにするにはどうしたら良いのでしょう。私は、プラットフォームを分けることが重要だと思います。実際に、様々な人が集まるTwitterでは日々争いが起きていますが、対象年齢を設定し招待制にしているmixi2では昔のままの平和なSNSを残しています。

「昔のネットは良かった」で終わらせず、「今のネットを良くする」ことを考えていきたいですね。

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写真撮って旅してギター弾いて機械弄る人。 串カツが好物
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