2024年 読んで良かった本・おもしろかった本12選 【漫画・新書・文庫・ビジネス書】

昨年から社会人になり、本を読み時間が減りましたが、なんだかんだ年間40冊くらいは読んでいます。
この2024年に読んで良かった本をジャンル別に紹介していきます。
今年読んで良かったなので、発売が古い本も含まれています。
小説
本を守ろうとする猫の話 夏川 草介
古書店の主だった祖父を亡くした林太郎が、不思議な猫に導かれ、本に関する問題を抱えた迷宮で解決を試みる話です。
この本は、SF、ドラマ、青春の要素が多くあり、読んでいてワクワクする内容でした。
ただ、この本が良かったと思う理由はこれではありません。選んだ理由は、普段多くの本を読んでいる人に対してのメッセージがたくさんあるからです。本を読んでいるだけで満足し、活かせていないのではないか、本がコレクションで終わっていないかなど、本に対する向き合い方を考えさせられる物語です。
本が大好きな方は読むべき本だと思います。
君の膵臓をたべたい 住野よる
友達の少ない「僕」と、肝臓の病気を患っている「咲良」高校生の2人の物語です。
今更感はありますが、名作はいつ読んでも良いですからね。王道のストーリーではありますが、しっかり落とすところは落とすところが住野よる先生の好きなところです。
私は何故か恋愛経験は浅いくせに恋愛小説は好きなんですよね。恋愛小説とかラブコメが好きな方は是非!
人間失格 太宰治
今さらこんな名作をここで紹介するべきか悩みましたが、あえて紹介することにしました。
人間失格は、主人公が社会にうまく馴染めず、自分を偽って生きる姿を描いた作品です。
この作品はすでに子供の頃に読んでいましたが、なぜ今になって読んだのか。それは、私自身が太宰治と同じ病気を診断され、同じ病気を患った人は同じことを思っているのだろうか気になったからです。
子供の頃読んだ時は、「こんな風に生きている人もいるんだ」と、第三者視点のように思っていましたが、改めて今読んでみると、「私と同じような人もいるんだ」と、心の支えのようになりました。
本の内容自体も良かったですが、大人になって改めて読むと、全く違う感想になることも、良い発見でした。
コミック
薫る花は凛と咲く 三香見サカ
隣接する底辺男子校に通う紬凛太郎と、由緒正しきお嬢様学校に通う和栗薫子。2つの高校の生徒はお互い会うことは良くないとされており、そんな中での2人の恋物語です。
とにかく薫子ちゃんがかわいすぎる。そして凛太郎がイケメンすぎる。
凛太郎のお母さんの話とか、薫子ちゃんの進路の話とかももちろん好きですが、みんなでバカやってる感じがたまらない。ザ・高校生ってかんじ。
そして、2人を通じて、2つの高校の関係が変化していく様子が好きです。純粋な恋愛が好きな方は是非。
ハツコイと太陽 木下ほのか
小学6年生の小春子ちゃんが少し大人びたクラスの男の子に恋をするお話です。少女マンガです。(男でも少女マンガ読んでいいよね…)
小学生の恋愛を描いた作品で、「小学生の頃はこんなことあったな」なんて思いながら読むのも良いのですが、子どもらしい純粋さから学ぶことも多かったです。
私は現在23歳ですが、お付き合いをしたい方がいても将来のこととか考えてしまい思い悩むことが多々あります。でも、この本に登場する子どもたちから「まずは好きという気持ちが大事」とメッセージが伝わってきて、一番大切なことを忘れていたことに気付かされました。
軽い気持ちで手に取った本でしたが、学びが多かった作品でした。
今年の三石さんはどこかおかしい シロサワ
無気力系男子のハジメくんになにかと世話を焼いてくれる隣のクラスの三石さん。中学生2人の物語
いわゆるラブコメです。ただ、ギャグ要素強めと言うか、強すぎて展開が全く読めません。でも、しっかり恋心の描写もあって好きです。
頭を空っぽにして読めるラブコメなんて存在するんだという驚きがありました。中学時代こんなやついたな~と思いながら読むこともできます。
ライトノベル
リバーズ・エンド 橋本 紡
「スクール」と呼ばれる閉鎖空間での主人公の瀬川拓己とメインヒロインの藤木唯のラブストーリーです。
SFと恋物語のバランスがこんなにも良い作品は他にないと思っています。SFの部分も恋の話もしっかり落とされている作品です。
橋本紡先生は甘酸っぱい恋の描写が本当に素敵で、この本も読んでいて恋をしたくなる作品です。恋愛小説が好きな人はもちろん、SFが好きな人にもおすすめできます。
春夏秋冬代行者 暁 佳奈
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を書かれた暁 佳奈先生の作品で、四季と朝夜の切り替わりが、神からそれを任された『代行者』と呼ばれる現人神たちによって営まれる世界。 その代行者と護衛主従を中心に紡がれる物語です。
まだ春の舞上しか読んでいないので浅い感想になりますが、代行者と呼ばれる、季節の変化を担当している現人神たちが、事件に巻き込まれながらも、たくさんの人たちと出会い変化していくところが大好きです。代行者2人の恋物語も好きです。
ビジネス・新書
なぜ働いていると本が読めなくなるのか 三宅 香帆
タイトルの通りの内容です。
私は社会人になっても本を読んでいますが、やはり学生の時とは違い、読むことを意識しないとなんとなく本から遠ざかってしまうことがあります。でも、ネットの記事やYou Tubeは見れてしまう。この、本は読めないのにネットのコンテンツは見れてしまう、この謎を解き明かされたことにハッとさせられました。
本が読めなくなった方も、この本だけは是非読んでいただきたいです。
『理系脳』のための『文系』を怒らせない技術 櫻井俊輔
多くの理系エンジニアが、文系の上司やお客様を怒らせてしまうのは何故なのかを論理的に紐解いていく本です。
私はゴリゴリの理系で、「なんか文系の人ってすぐ怒るんだよなぁ」とか「なんで理屈は通っているのに納得しないんだろう」と思っていました。そして、考えても答えは出ないままでした。
この本を読んで、理系の脳は感情の上に論理という構造であり、文系の脳は感情を重視する構造になっていると分かり、自分の中で感情のフローチャートを描くことができます。
この本を読んでからは文系の方に怒られることは少なくなりました。母も最近は怒らなくなりましたね。もっと早く出会っておけば、私の人生変わっていたのかも知れません。
もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。 松浦弥太郎
こちらもタイトルの通りです。
普段生活していて、周囲の大人が「若かったらこれをやりたい」なんて言うことって無いですよね。あったとしても軽いものばっかり。
この本では松浦弥太郎さんが若かったらやりたいことを人生経験を元に挙げられています。20代の方は是非読んでほしいです。
精神科病棟の青春 あるいは高校時代の特別な1年間について もつお
高校2年生の春、摂食障害で精神科病棟へ入院した加藤ミモリの話。コミックエッセイです。
私も高校2年生の頃、病名は違いますが精神疾患を診断されました。
私の場合入院はしていませんが、この本の主人公加藤ミモリの心情は物凄く共感できます。また、彼女の両親の反応とかリアルすぎて、読んでて少し怖かったです。言われた言葉がそのまますぎる。
でも、私の病名を聞いて泣いた時の親の気持ちを知ることができ、決して親が悪いわけでは無いんだと分かりました。私と同じく、病気のことを周囲に理解されない辛さを経験している方には一度手に取っていただきたい作品です。